人物以外を対象にノンフィクションを書く

人物以外を対象とするノンフィクションがある。人物を対象とするノンフィクションはフィクションと境界線がぼやける場合がある。しかし、人物以外を描く場合は、ほぼノンフィクションの領域である。過去から現在、そして未来へと渡る事象を書く。ある分野に関する目に見える明らかな事実や、」その背後びある論理や社会の潮流を書く。その内容と書き方は様々なものがある。日記、エッセー、ルポルタージュ、論文などの様式がある。ただし、本を書く場合、これらを厳密に区分しなくてもよい。エッセー風、ルポルタージュ風など、その区分は曖昧にして書くことができる。それらを全てカバーするのが「ノンフィクション」である。これは便利な言葉で日本語に適語はない。それでもどのあたりの領域を狙うかは重要である。人物以外を書くとき、著者自身と対象となる事象の距離感で内容が大きく影響される。日記の場合は、自分との関わりがあるものになる。自分の感情や見解が主役となり、それ以外は脇役になる。記録と時系列ごとに書く点は同じである。しかし、異なる点は、記録は感情を極力に抑えて、事実描写に力をいれる。エッセーの場合、書き方は日記と近いが、より自由に書ける。素人作家には書きやすい領域である。題材は、著者に近いものから遠いものまで自由に選べる。事実の描写には慎重にならなければならない。しかし、ここでも著者の心情や見解が主役になってくる。エッセーは読者の共感が得られるかで左右される。

そして、評論以上に、知識や論理の純度を高めたものが論文になる。対象は専門領域になるので、読者は限られてくる。論文は学会など、まず発表する場が存在する。そこでの評価が出版につながるのだ。